2025年5月25日
今日は和泉市 南之町で地車の修理完成入魂式&お披露目曳行が行われたようです。
当ブログでは、このところ好評の「プレイバックだんじりレポ」で、2009年の大晦日に拝見させていただいた南之町地車レポをご紹介したいと思います。


地車のみならず、町会館にて大切に保存されている貴重な枡合彫刻にも着目し、レポートしております♪
では、そんな様子をご覧ください!!

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早いもので新年あけてから、もう10日が経過しました。
今日は、大晦日に見せて頂いた和泉市府中は南之町(南出:みなんで)の地車をご紹介いたします。

名門・絹屋で作られましたが、昭和23年という戦後間もない時期の比較的新しい地車です。

では、早速ご覧頂きましょう♪
(それにしても、この日は寒かったなぁ・・・。。)

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▲まずは姿見です。
 平成15年に大下工務店さんの手により大修理がなされています。
 これにより屋根周りは主屋根・後屋根ともに一新(このときの彫師は木下彫刻工芸さん)されました。

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▲番持ちは“山伏”です。
 趣があっていいですね♪
 

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▲真新しい主屋根の枡合いです。
 正面「神武天皇東征」
 平右「神功皇后応神天皇平産す」
 平左「天の巌戸開き」

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▲土呂幕です。
 まずは正面「秀吉本陣佐久間の乱入」、奥板には太閤秀吉の姿も見えますね♪
 この部分は舜さんの作かなぁ~。。。

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▲同じく平右“九州征伐”とありました。
 この馬乗りは「新納武蔵守」でしょうか??非常によう彫られてました!
 これこそ舜さんの作に間違いなしでしょう。。。

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▲気に入ってしまったので、アップで♪
 えぇなぁ~。。。

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▲同じく平左には「川中島」です。
 貝塚東の正面を思わせる作風。

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▲続いて後屋根の枡合い三方です。(平は二重枡合いにもなってますね。。。)
 正面「吉野落ち・最後の酒宴」
 平右「村上義光錦の御旗奪還」(上段「後醍醐帝隠岐より帰る」)
 平左「新田義貞 稲村ヶ崎宝刀流し」(上段「不明」)

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▲見送りです。
 ご存知“灘波戦記”。
 地車庫の中での撮影でしたので、少々露光不足でした(涙)。。。

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▲見送り内の馬乗りには、舜次郎の作風とは異なるものもありました。
 助で、松田正幸・金光南陽、両師も入っているとのことです。。。

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▲大脇です。
 松田さんかなぁ~。。。?

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▲竹の節です。
 名門絹屋といえば、この角度を保ったままの兜桁ですね♪
 竹の節の底面を同じ角度にあわせるという手間の掛かる細工です。。。

ここで、今回お世話になった南之町地車庫横の酒屋のTさんの三男さんに、
「・・・昔のホリモンが会館にあるから見に来ますか~?」と嬉しいお誘いを受けて・・・

迷わずお邪魔させていただくことにしました♪

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▲新調当時の木鼻です。

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▲こちらも新調当時の貴重な作!
 まずは後屋根の枡合い三方から。。。
 正面「日吉丸、小六矢矧橋の出会い」

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▲お次は平です。(どっちが左右かわかりませんが・・・)
 「桃山御殿」。(我が町・板原町の先代にも同じ場面がありました。。。)

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▲もういっちょ、平です。これがまた貴重な作品!!
 一緒にお伺いしたブログ仲間の国松君さんによると、
 これは「祇園林夜雨」又は「平忠盛怪僧を捕える」(飾磨・松本義廣?)とのことでした。。
 播磨の太鼓台などには時折お見かけする題材だとか。。。 

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▲引き続き主屋根の枡合いです。
 まずは正面「新田義貞稲村ヶ崎」!
 これが正面に来るとは珍しいです!!
 萬屋こと松田さんの作品のような気がします。

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▲この濱千鳥をアップで。。。
 いいでしょ!

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▲平の枡合いです。
 ご存知「義経、弁慶五条大橋の出会い」

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▲アップで~!
 これも松田さんかなぁ~。。。
 非常に雰囲気があって秀作でした♪

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▲もう片方。
 これが最高によかった「岩見重太郎狒々退治」。。
 この題材、土呂幕に入っているのは見たことがありますが、主の枡合いにとなると・・・
 他には多分無かったような。。。

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▲どや!!

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▲トドメの一枚(笑)!
 最高の枡合いですよね~。。。

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▲主屋根背面は、一枚ものの雑兵でした。。。

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Tさんが貴重な古い写真もお見せくださいました。。
昔の泉井上神社宮入り風景だそうです。
上地車・下地車が混在してます。。。



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  ◆南之町(南出「みなんで」)地車紹介◆

    製作:昭和23年
       大工・絹井嘉一郎
       彫師・木下舜次郎(助・松田正幸、金光南陽ほか)

南之町のみなさま、年末の慌しい時期にもかかわらず、地車をお見せいただきありがとうございました。
また、酒屋のTさんご兄弟さん、団長のYさんには大変お世話になりました♪
また、機会があれば板原にも遊びに来てくださいね~♪