先日に行われました上之郷・上村の地車購入・入魂式以降、一部のメンバーで「大宗」時代に植山工務店さんで作事されただんじりについて楽しく談義してました。
で、その続きと言っては何ですが、今回はその植山工務店さんの「大宗」時代に誕生しただんじりについて見ていきたいと思います。。。
昭和4年に完成の岸和田・上町地車。
言わずと知れた銘だんじりの1台。
これを機に数々の美しい姿のだんじりが誕生して参ります。
スリムで、かつ男性的な、恰好のいい姿見。
それが大宗作事のだんじり。
▲昭和4年作
ご存知「上町」地車
淡路彫り・開親子による彫刻は圧巻。
▲昭和4年作
内田町先代(現・橋本市御幸辻)
彫刻は田沼源治師ほか。
開生珉師の彫刻も主屋根枡合いに確認できます。
▲昭和5年作
荒木町先代(現・中尾生町)
こちらは、三代目黒田正勝の貴重な細工。
▲昭和6年作
堺市大鳥区(先代)
彫刻は関東彫で、一元正師ほか。
▲昭和7年作
上之郷下村
彫刻は一元正師・田沼源治師ほか。
▲昭和7年作
板原町先代(現・菱木奥)
彫刻は、木下舜次郎師・松田正幸師・一元正師ほか。
(昭和53年に岸和田の大工「大常」さんにて大修理)
▲昭和7年作
豊中町(先代)
彫刻は、田沼源治師・松田正幸師・木下舜次郎師ほか。
(昭和50年代前半・田端にて大修理。昭和62年には大下工務店にて枡組一式交換と入母屋型の屋根に改修。)
▲昭和8年作
土生瀧町(先代)
彫刻は、木下舜次郎師・吉岡義峰師ほか。
▲昭和8年作
熊取町大宮区
京彫りの吉岡義峰師・森曲江師が作事された大型&豪華だんじり。
▲昭和8年作
長滝西
熊取町大宮区とは兄弟と云われる巨大&豪華だんじり。
現在は入母屋の破風は一重に。
彫刻も大宮区とは瓜二つ。
▲昭和9年作
熊取町久保区
彫刻は吉岡義峰師、後藤更星師、石田範治師、松田正幸師ほか
▲昭和9年作
寺門町(先代)現・和歌山県橋本市北馬場。
彫刻は、木下舜次郎師ほか
▲昭和9年作
中井町(先代)。平成22年に堺市栂へ
彫刻は、木下舜次郎師、松田正幸師、浅野某?師ほか
▲昭和10年作
岡山町大西小路
彫刻は、吉岡義義峰師・木下舜次郎師ほか。
新調当時は切妻屋根、後の大修理で一時は入母屋、そして再び切妻型に。
▲昭和11年作(岸和田市福田町にて新調)
泉佐野市中庄(昭和37年に泉佐野市大西町より購入)
彫師は、吉岡義峰師ほか。
▲昭和12年作
岸和田市包近町(先代)、現・高石元町。
彫刻は、木下舜次郎師ほか
▲昭和12年
小瀬町
彫刻は、吉岡義峰と実の弟(喜代志)、森曲江ほか多くの若手。
▲昭和15年作
大手町
言わずと知れた「姿千両」の異名を持つ姿見の美しい地車。
木下舜次郎師の施した土呂幕彫刻は有名。
★おまけ。。。
昭和七年前後。
このころ「仕入れ地車」と呼ばれる地車が植山工務店さん(当時の屋号は「大宗」)にて、いくつか誕生してます。
平方向から拝見すると、よく似てます。
特に屋根周り・枡合いの形などがそっくりです。組み物・木鼻・竹の節・隅出すや横槌など、共通と思われる部材も多数。
古いだんじりに思いを馳せる…。実にいいものです。
先日の上之郷でそんなことを感じてました。
ではまた。