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▲コナカラ坂を駆け上がる中之濱町地車

走っているだんじりを側面から見るのはいいものですね。
正面とは違い、どっしり感が味わえて、迫力満点!!
私も横から眺めるのは好きです。
そんな平の姿見ですが、実は金縄で見えない部分に、興味深い細工をした地車があります。


ということで、
今夜は過去にご紹介しただんじり談義の記事から、おさらいしてみたいと思います。
題して「二ノ枡(にのます)、小枡合い(こますあい)」です。

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▲では中之濱町のだんじりから。(撮影協力:泉谷工務店さん)
 柱芯上には木鼻、そして組物を支える“大斗(だいと)”。
 そこから桝合方向へ目を向けると(○印)、さらに同じような“大斗”があります。 

 “大斗”のことを単に「枡」とも言い、柱芯の「枡」とは別で「二つ目の枡」という意味で
 “二ノ枡(にのます)”と、天野さん系の大工さんではそう呼んでるそうです。

 “二ノ枡”の入ってるだんじりは、「枡合」のスペースが制限されるという反面、
 組物が多く、見上げたときの豪華さを演出できるという利点もあるようです。

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▲「枡(大斗)」と「二ノ枡」との間。
 ここは当然ながら何もしなければ空間があいてしまいますよね。
 写真のように中之濱のだんじりは、濱の地車らしい「波に千鳥」が施されてます♪

 この部分を、天野さん系の大工さんでは・・・
 「小さい枡合」なので“小枡合(こますあい)”と呼んでるそうです。

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▲こっちも!!

 

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▲さり気ない細工ですが、なかなか趣があっていいですね。
 でも、金縄で化粧すると隠れてしまって全く見えないんですよね~(涙)。

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▲同じ天野さんのだんじり(高石市北新町)。
 「小枡合」がどんななのか金縄で見えませんが、“二ノ枡”の存在は確認できます。

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▲他の大工さん作も見てみましょう。。。
 まずは大下さん作事だんじり(忠岡・仲之町地車)。
 二ノ枡が確認できます。
 千鳥格子に組まれた規則正しい組物が、ボリューム感を醸しだしてます。

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▲続いて池内さん作事のだんじり。
 二ノ枡は確認できますが、2つ並んで組まれているため「小枡合」は省かれてます。

 隣り合わせの大斗を跨ぐようにして出ている枡組も個性的です。

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▲こちらは明治期の古いだんじり(大和地車保存会の地車)。

 

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▲ありますね~!! 「二ノ枡」と「小枡合」!!

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▲比較的新しそうな材木のようですね。
 最近彫り換えられたようですが、 
 朱色の毛氈も入り文字通り「小さな枡合」に仕上がってます。
 カタチも独特で面白いです。

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▲他にも、二ノ枡が入った地車は多数ありますが今回は一部だけご紹介しました。

 だんじり見物をしていて・・・
 屋根周りを見上げたとき、枡合いが広く感じたり、または組物が多く感じたり・・・
 そんなときは、この大斗(枡)のある1段目がどうなってるか・・・そこを確認してみるのも
 楽しいかも知れませんよ。

 今夜は、これにて。。。