お盆休みもいよいよ終盤ですね。
今日は、森町新調だんじりレポシリーズ、その⑤「腰回り・平右」をご紹介します。

欅かおる新調だんじりを網無しで拝見。
特に土呂幕 平の彫刻は梯子を外しての貴重な機会でした♪
彫刻単体はもちろん、だんじり全体を大きなキャンパスとして眺めた時のバランス感覚も重要になってきます。

腰回り(平右)の縁葛・大連子・小連子・土呂幕は、「木村長門守重成」に纏わる物語で統一されています。

まずは縁葛「重成 血判状の場」。

えらい奥の奥まで手が加えられています。
激しい一騎討とま真逆の「静」のシーン。緊張感が表現されています。

続いて大連子は「重成 初陣」です。

木村の家紋が誇らしげです。

正面のレポでも書きましたが、紐の意匠が独特で彫刻作品を引き立てます。
大連子ながら非常に手の込んだ刻み仕事も抜群です。

お次は小連子「重成 鎧兜に香を焚く」の場面。

香を焚く風景が描かれています。

重成は戦のときには兜に香を焚きしめて、戦場に出向いたのだとか。
万が一、戦いに破れ首を刎ねられたときにその首が汗臭いのでは、相手の武将に申し訳ないという心がけだったのだとか。
オシャレでセンスが良くて、気が利く性格だったんでしょうね。。。

お待たせしました!
土呂幕「木村の血戦」です。

この木村重成の前立て。
数年前、私がたまたま手に入れた木村重成公の馬乗りの、前立ては角のタイプでしかも欠損してました。
そこで、山本陽介師に修理を依頼し、いくつもの資料の中から見つけたのが。この丸に武田菱の重なったバージョンでした。

それがこちら ↑
左が手に入れた直後(前立て破損)と、右は山本陽介師の手によって修理(彫替え)られた前立て。
命が吹き込まれたというか、全体に力が漲ったかのような素晴らしい修理をして頂いたのを思い出します。

ひっくりかえった雑兵も躍動感がありますね。

縁板の下、水板には三方で「森ノ大池」が表現されています。
馴染みやすい生き物に癒されますね。。。

土呂幕平右、木村重成で統一された彫刻。
見ごたえたっぷりでした♪
次回は、反対側の平左です!!
お楽しみに~★