
2025年6月15日(日)
梅雨のじめじめとする季節、今週は帰省せず東京の単身先で洗濯やら洗濯機の洗濯槽の掃除やら、散髪やら、おかずづくりやらで相変わらず忙しい週末です。。。
で、このところ好評をいただいております「プレイバックだんじりレポ」シリーズをUPします。
今回は、10年ひと昔前の当月。
春木地区は、大道町さんの地車庫にお邪魔していて、しっかりレポさせていただいております♪
筒井さんで彫刻されたこの地車は、個人的に好みの一台。
嫌味のない作風の中に、淡路彫の系統を感じさせる雰囲気。いいですね。
では、そんな様子をご覧ください。
↓
春木地区の祭礼に参加の大道町地車を拝見させていただきました☆
この日は、町内の子どもさんを対象としたイベントでしたが、快く見学させていただき、町会関係者のみなさまには感謝です。
以前からじっくり拝見したかった“太平記統一彫り”の地車。
淡路彫りの流れを汲む筒井一門の渾身の作が魅力的です。
地車庫内でしたので、やや露光不足の写真もありますが
ご覧頂きたいと思います♪
▲磯之上町の二丁目周辺を呼ぶ通称が「大道町」。
かつては浜出村と呼んだそうです。紀州街道沿いに地車庫があります。
▲地車前後の姿見です。
先代地車の時代からの深緑の交差旗がよく似合います。
▲平方向から
▲主正面の懸魚は「雲に鶴」。
写真上は現在のもの。
写真下は新調当時の主正面で、現在は主後に組み込まれてます。奥に夫婦岩を確認。
▲こちらは地車庫内に保管されています新調当時の主後の懸魚。
大北町地車の主後を思わせる3羽のツバメ。
▲懸魚の連続ですが、こちらは後屋根です。
正面向きの龍がイカツイですね~☆
▲正面懸魚を真下から。ごっつい厚み・ボリューム感です。
桁隠しにも鶴です。
▲大道町の意匠。
垂木には「太平記統一彫り」にふさわしい菊水の御紋☆
▲主屋根の扇垂木は、桝合い上の桁から開いているのがわかります。
▲主屋根だけでなく後屋根も扇垂木というのは珍しいですね。
▲主屋根前後の桝合いを見てみましょう。
正面「楠公子別れ桜井の駅」・・・太平記といえば、やぱりこの名場面でしょうね。
後面「陣幕に雑兵」
▲続いて右の平、こちらも名場面「後醍醐天皇、隠岐より帰るを名和長年迎え奉る」。
あの開さんの名作・上町地車を思わせる作ですね。
▲続いて左の平。
歯を喰いしばって“錦の御旗”を奪還する様子の村上義光が表現されてます。
▲木鼻
▲続きまして、後屋根桝合三方。
まずは正面「護良親王捕縛」の場面。
▲続いて、後方より向って右「大森彦七、正成の亡霊に出会う」
▲そして後方より向って左、太平記といえばおなじみの
新田義貞の「稲村ヶ崎」です。
▲後屋根車板~小屋虹梁です。
扇垂木なので菖蒲桁を柱芯上に持ってきた関係上、
桁鼻がなくすっきりとしたタイプです。
▲お待たせしました土呂幕三方です。
まずは正面「四条畷乃戦い、楠木正行の最期」
いいですね~☆
▲続いて右の平「新田義貞、鎌倉襲撃」。
▲そして左の平は「筑後川乃合戦、菊地武光の勇戦」です。
緊張感ただよう組討ちが最高です。
▲竹の節には兎。上町地車を連想しますね。。。
▲左右の摺り出し鼻と幟台です。
▲そして見送りは「湊川乃合戦」。
彫刻 木彫筒井と記されてます。
▲表情豊かな雑兵も印象的です。
▲迫力あります!!
▲再び地車正面へ回りまして・・・
安全柵に注目!!「大道」の意匠の両脇には千鳥がついてました!!
◆大道町地車紹介◆ ●製作:平成4年7月 ・大工:植山工務店(植山良雄) ・彫師:筒井一門 ●主な彫刻【太平記統一】 主屋根枡合:正 面「楠公子別れ桜井の駅」 平右上「護良親王の最期」 〃下「後醍醐天皇、隠岐より帰るを名和長年迎え奉る」 平左上「児島高徳、忠義桜」 〃下「村上義光、錦の御旗奪還す」 後 面「陣幕に雑兵」 後屋根枡合:正面「護良親王捕縛」、 後方より向って右「大森彦七、正成の亡霊に出会う」 後方より向って左「新田義貞、稲村ヶ崎」 土呂幕:正面「四条畷乃戦い、楠木正行の最期」 平右「新田義貞、鎌倉襲撃」 平左「筑後川乃合戦、菊地武光の勇戦」 見送り:「湊川乃合戦」

大道町関係者のみなさま
この度は、町内イベント中にもかかわらず地車を拝見させていただき
誠にありがとうございました。
現在、今年の祭礼に向けて修理されていると聞いておりますが、
また美しくなった地車を、秋には曳行シーンで拝見できればと思います。
太平記統一彫り、格好よろしいなぁ。。。